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先般、経済学習シリーズとして各種指標の示す背景に就いて私なりに学習した。原油高騰の影響で消費者物価がジリジリ上がっており、7月の指数が前年同月比で上昇率が2%だいとなった。昨日は国民の不安解消を目的に政府の「安心実現のための総合経済対策」を発表した。 一方で、大阪税関が29日発表した7月の近畿圏貿易概況速報によると、輸出入共に過去最高を更新、76ヶ月連続で前年同月を上回ったと報じている。景気の良い指標ながら、実生活の好況感は感じられない。 そこで本日は「オリーブの声」でこの背景を語ってもらう事で学習としたい。日曜の朝からの報道番組も参考にしながら読む事にする。 『オリーブの声 : 全国消費者物価指数 前年比2.4%上昇(8月31日付、オリーブニュース) 30日の毎日は、「7月の全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)の前年同月比上昇率がほぼ10年半ぶりに2%台に乗った。資源高を背景に相次ぐ食料品の値上げと、ガソリンなどエネルギー関連商品の価格高騰が家計を直撃した格好。 市場では当面2%台に高止まりするとの見方が強く、家計の持久力が試されつつある。景気後退も鮮明になり、政府・日銀は警戒感を強めている。総務省が29日発表した7月のCPIは前年同月比2.4%上昇。10カ月連続のプラスで、事前の市場予測(2.2%)も上回った。 与謝野馨経済財政担当相は同日の記者会見で「物価上昇の打ち止め感はもてない」と指摘した。ニッセイ基礎研究所によると、7月は前年と比較可能な521品目のうち310が値上がりした。 内閣府の試算によると、石油製品や電気代など変動の大きい品目を除いた指数の上昇率は1.1%。8カ月連続のプラスで、値上げ品目のすそ野はじわじわと広がっている。」と報じた。これをどのように論評するか。 7月の銀行計貸出残高は大企業向けが増加したのに対し中小企業向けは低調だった。注目の失業率は4.0%と戻したが、一方で有効求人倍率は0.89倍と低下し、雇用の先行きに懸念を示した。 百貨店売上高は前年比2.5%減となり消費低迷が顕著になりつつある。CPIは2%を超え、今後も年末に向け値上げ品目の裾野が拡大すると予測され、消費の低迷とそれが雇用に影響を与える可能性が高まった。 一般的に大企業は価格への転嫁能力が高く、しわ寄せは最初は中小企業や消費者に行くが、その結果、消費や企業活動自体が縮小し、大企業の業績にも影響して行く。 一方、市場では「メイン寄せ」と呼ばれる大銀行による資金引き揚げの動きが急で、これはメイン銀行に債務の肩代わりを他銀行が押し付ける行為で、これから政府が貸し渋り対策として検討している保証枠も、大銀行の債権回収スキームに利用されるだけで、結局は中小企業を支援するどころか、焦げ付きを押し付けられる結果となりかねない。(ババを掴まされる) すなわちある大銀行をMとし、メインバンクを地方銀行のHとしよう。このとき国が仮に信用保証枠を拡大すれば、大銀行MはメインバンクHに保証枠が拡大している旨を顧客に話しかけ、その顧客にバンクHから融資を保証枠拡大で引き出させ、その引き出した資金でバンクMの債務を一旦弁済するというようなことをするわけだ。 この場合、大銀行Mは一旦顧客に対する融資が0になり回収済みとなるが、顧客が再度融資を申込むとトンズラという作戦である。この結果、大銀行Mは実に見事にメインHに債務を押し付けることに成功し、国とその地方銀行Hと顧客は塗炭の苦しみということに相成る。 現在、このメイン寄せは全国で起きており、どうも中央よりの指示のようである。アーバンコーポレーションやスルガコーポレーションなどがその代表例に挙げられる。長い付き合いと安心していた大銀行がここにきて顧客を切り捨て、逃げ出す例が報じられ始めており、全国的な警戒が必要であるだろう。 すなわち政府の経済対策の一環である保証枠拡大が大銀行に利用され、経済の理論上は信用拡大が起きるはずが別の融資が引かれてしまうので、何らの効果が無いということになる。 このメイン寄せの結果、メイン銀行Hの顧客に対する信用枠はいっぱいとなり、顧客とともに撃沈するということになる。そしてその引鉄が政府の信用枠拡大にあった、というおかしなことに相成るのである。 また金融庁と日銀の連携も悪く、日銀は見るところ何もしていないと見られる。していることは誘導金利を据え置いているだけで、ドルを売るでもなく、円を買うでもなく、また一方の金融庁は検査検査で金融機関を締め上げるだけで、全体の金融行政は停滞していると言わざるをえない。 さような金融市場情勢において、政府がばら撒きをしても、カネは金融機関のコンピュータの数字を増やすだけで、そこに停滞して終わりになるだろう。あっはっは、只の停滞型不況の始まりである。 いわく政府の経済政策が、メイン寄せを後押しする結果となるのだ。つまりこれまで国内にきちんとした有効需要を創出して来なかった政府自民党がここでばら撒きをしても、それは砂漠に水を蒔くが如しになるということである。 かつ、CPIの上昇がこれで手当てされるわけではなく、為替介入をするとか、道路特定財源の暫定税率を廃止するとかしないと、本質的な手当てにはならないだろう。 また、きちんとした産業政策をせず、輸出主導にあぐらをかいてきたツケがここにきて噴出していると言えよう。そこで実需としての公共事業をするという手法があるが、こちらは只の赤字国債を積み上げて終わりになる。 すなわち国内に有効な産業や需要を創造しなければ、信用循環型の経済拡大はできないのだ。従来、金融が停滞すると、産業が興されたがその産業が興っていない、だから停滞するのである。 この辺りは国の総合的な減税などを含む有効な産業政策が必要であるが、そもそも福田政権のみならず、経済通を自認する麻生氏や与謝野氏らにも具体的な国の将来図が示せているわけではなく、ビジョンだの国家戦略だのいっても絵に描いた餅でしかない。 だから1回民主党に政権交代させ、資金の流れ方を変えることで、本質的な産業にカネが流れる仕組みを再構築する必要がある。民主党は政党交付金を含め、節約するところと出すところにメリハリをつけ実に上手にお金を重点配分している。 対し自民党はすぐカネが無くなり、今般のようにばら撒き(選挙資金の実弾捻出)をしなければならなくなる。ピカピカの道路や橋が出来る一方で老人が死んで行く社会というのもおかしいだろう。 この象徴たる制度が【道路特定財源の暫定税率維持】と【後期高齢者医療制度維持】なのだ。どちらも政府与党は、変えようとしないね。これが彼らの頭の中の本質だから、良くなるわけがないさ。 これらのパラドックスは、金融は産業を欲し、産業は金融を欲する、という原理に尽きる。葉っぱ覇権大国は幻想だからいくら軍事力が強くてもやがて崩壊する。だから、しっかり国の産業を整備し、かつ、興して行かねばならないのだ。 例えば原子力政策は国策でしかできないが、燃料電池の元になる水素や電気自動車の元になる電気を生み出す。最近では燃料のリサイクル技術も進んでいる。世界に先駆けて、燃料電池車や電気自動車が走行する社会にすれば、それは世界最先端のネット環境を整備するのと同じような効果がある。 かつ、ここで社会に定着したエネルギー創出産業や、電気自動車や燃料電池車や太陽電池車等は次世代の産業になる。最近では農業も企業化の試みが進み、需要に応じ、生産する仕組みが検討されようとしている。 これまでは生産し、相場だったが、それを企業の需要に基づいて無駄なく生産する仕組みを試そうというわけだ。これは農家の収入を安定させる。国のGDPは、付加価値総生産だから、新しい付加価値を生産しないと伸びていかない。 米国はお金を刷って、その利息を付加価値にしているが、そんなに長くは続かないのが歴史である。そして新産業は社会定着が必要だから、どんどん新しい産業を興し試して、成長して行く必要がある。 例えば新宿の百貨店の上得意は既に中国人旅行客になっている。日本の高級果実や生鮮品がどんどん売れている。安全安心高品質は世界に流通できる、これも産業だ。デジカメや次世代TVも競争が激化しているから、ネクストが必要になっている。 こういうところに資金を回して行けば、産業が起き、GDPが成長し、太ったお金が最終的に金融機関の預金や税金になって還流し、社会保障を押し上げるんだ、分るね。お金が太って帰って来るには、そこに産業が必要なのだ。 銀行と産業。この二つはGDPの両輪=国民の生活が第一のエンジン、なのだ。でもその銀行がメイン寄せに余念が無く、国がばら撒きで自己保身では停滞するわね。もうそろそろアホがする政治はSTOPし、新しい平成維新の時代を創ろう。』 明日から9月に入る。臨時国会も迫ってくる中で、与野党共にそれぞれ問題を抱えての論戦となる。焦点が党利党略とならない事を切望するのみである。 (8月31日) |
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