『遠回りが近道』~【1276】

今朝の起床は10時と、この10数年で初めてゆっくり寝ていた事になる。これは爆睡の結果ではなくて、昨夜の帰宅が午前2時過ぎで3時頃に布団に入った事によるものである。何と夜遊びをした事かとなるが、チョット時間を巻き戻して見る。
夕刻6時からの芸大音楽学部第131回定期演奏会に出掛ける事は確定しているので、4時半頃に出掛けられるように朝から用事をこなしてきた。今週になって寒さも一段と冷え込みが厳しくなって来たさ中に、更に気温の低い場所へ向かう事になる。
通常定期演奏会は京都コンサートホールで行われるのだが、年3回の1回は芸大の講堂で開催されるという事になっているらしい。寒い時期に市中から遠い場所での開催だけに、観客が来るのだろうかとファンとしては心配する。
家の近くから4時半に系統のバスに乗り、5時15分に校内に入った。開場は5時半なので、食堂で軽く腹に入れておこうかと行くも休みであった。前回来た時も休みであったので、学食を閉鎖したのかなあと思うが、たまたまその様な巡り合わせなのだろう。
売店でキャラメル3箱とペット茶を買いレジに出すとおばちゃんが不思議そうに私を見る。「学生さんかと思ったら、違いましたね」「オッサンやけど甘いのが好きで、夜食代わりですわ」。レジで戸惑っている。私が出した500円を5千円と間違えて打ったようで、おつりが多くて首を傾げている。
もう一人が正したので、事なきであった。「知らんと受け取っていたら、みなさん徹夜で勘定せなあきまへんなあ」と笑いながら売店を後にし、講堂に向かう。まだ5分前であったが中へ入れてくれた。寒さを気遣っての事で助かる。
開演までプログラムに目を通し、併記してある今後1年間のコンサートスケジュールをしっかり見ておく。3月末までに作曲専攻生のコンサート、4回生オペラ、大学院オペラ、卒業演奏会が続く。こりゃ楽しみだ。
前回コンサートホールでの定期演奏会では合唱・独唱・オーケストラ演奏と各専攻生の練習成果が見られるので、聴く方はたっぷり音楽に浸れる事でもあり非常にお得である。それを知っているからこそ、ホールは何時も満席状態である。
定刻通り始まった。学内でのコンサートはその都度、曲の紹介がない。舞台のライトが強くなると同時に客席のライトが落とされる。それが合図である。声楽専攻生の曲目2題が続く。それぞれ、オペラの抜粋である。
作曲専攻生のオーボエとピアノの曲、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第4番の第1楽章、ピアノ2台による演奏と続き、休憩。時計を見ると6時50分。これなら8時過ぎには終了するからチェックしておいた市バスの時刻、8時25分に乗れるなあ。
後半は同じピアノ2台による演奏から始まる。カルメンの主題による幻想曲というタイトルだったので、聞き覚えのメロディーも出てきた。それにしても2人の呼吸を合わすのが難しいのだろうと想像する。
モーツァルトのピアノと菅楽のための五重奏曲 K.452。ホルン、ファゴット、オーボエ、クラリネット、ピアノという、私としては初めての楽器構成の曲である。ホルンが入っただけで随分幅の広がった音が楽しめた。
ハイドンの弦楽四重奏曲第78番、作品76の4より第1楽章。弦楽器の音色は優しいがベースのチェロがリズム感を引き締める。ハーモニーが素晴らしい。最後はウェーバーのピアノとフルートとチェロのための三重奏が演奏された。
私なりの感だが、音のレベルが違うぞ?と感じ、プログラムを見直すと3人共、大学院の2,3回生であった。これ以外は大学生のみであったので、やはり練習量の差が出るのかなあと、分かった様な人の考え方になっていた。
何れの演奏も素晴らしいものであった。寒い中、遠くまで出向いた価値は十分にあると思いつ時計を見ると8時5分であった。これで帰路の足の確保は確定である。講堂からバス停までは10分ほどで行ける。
バスの車中でカメラに収めた分をモニターで見る。本日は高感度モードで撮影したので、明るさは十分だがパソコンの画像で見て、モニターと同程度なら申し分ないのだが。9時頃に家の近くに着いたが、外食して帰ると告げているので乗り換えて四条大宮に向かう。
ひと月ほど行っていない馴染みのスナックに入る。私の一人客。芸大からそんなに遠くない所に住んでいるママさんに「芸大のコンサート帰り」と告げると、「この時間は寒かったでしょう。ここらと2,3度は気温が低いですよ」。
焼酎湯割りを2杯飲んだところで客が入ってきたので、交代するように店を出た。10時半頃なので真っ直ぐ帰ろうと思ったが、3ヶ月ほど前に行った、これも馴染みのスナックで写真を撮ったプリント分を渡さずに持ち歩いていたので、渡して帰る事にした。
店に入るとやはり客は私一人である。「長年来ているけれど、この店でこの時間で客が居ないなんて事は初めてと違うかなぁ」「最近、時々あるのよ」「信じられんなぁ」。四条大宮界隈のスナックでは美人ママで通っている。
もう60歳に近いと思うが、頭の回転が速くて歌もプロ級(若い時にバスガイドさんだった)で、30年ほど前から客足が途絶えた事がないとは、私の体験上からの弁である。だから、この状態も米国発の金融危機の影響と彼女は言うが、「そんな大そうな」。
客の居ないせいもあって、彼女は私の両親の世話の大変さを問うてくれた。長話はここからスタートした。昨年、彼女も世話をしてきた母を亡くしているので、その苦労を体験しているから私の愚痴とマッチしてしまう事が多い。
彼女の苦労の基準が私のそれとは余りに異質なので「私なら1日も我慢できないわ」と、私の愚痴の油に火を注ぐ格好となる。この店でも焼酎湯割り3杯しか飲んでいないので、酔っていた訳ではないが、口はいつも以上に滑らかで快調である。
「2時過ぎてるから、店を閉めますわ」。言われて、時間の経つのを気付かずである。途中で客が一人入ってきた事もあって長話となってしまった。最初に写真を渡して帰れば良かったのだが、客が居ないとなると、そういう気分に割り切れない。その結果だ。
慌てて勘定を済ませ、店を出てタクシーを拾う。ここまでの深夜帰宅は手術以降、初めてではないか。コンサートの余韻を酒に託する積りが、何たる無様な結末となった事か!。気晴らしにはなったが、押した時間は翌朝、押しだされる。
押し出された結果が今朝の起床である。何時もの4時間遅れを省略する事なく続けていて、ようやくブログを書き終えた。何ともダラダラした記述で申し訳なし。とに角、急ぎ投稿だ!
                   (1月16日)

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